ウイルスと細菌の違いをわかりやすく解説!細菌と古細菌の違いやウイルスの存在意義についても!!

 

涼しくなり、もう少しでインフルエンザの予防接種の時期に

なりますね。インフルエンザウイルスの正体とはなんでしょうか?

まず、自然界には、微生物と呼ばれる目に見えない生き物がいるのはご存知ですね?

 

動物にも種類があるように、微生物にも種類がもちろんあります。

ウイルスと細菌は全く種類が別れます。

それは、彼らの体の作りから違いがあるのです。

 

 

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ウイルスと細菌の違いをわかりやすく解説!

 

まず、細菌とウイルスは同じく微生物のくくりでは同じではありますが、体の構造が違います。

 

細菌はミトコンドリアと呼ばれる物を持っています。

これは、人間も持っています。

ミトコンドリアは、栄養をエネルギーに変えたりする重要な

役割を担っています。私自身も高校の生物で習った記憶がある

ので、記憶にある方もいらっしゃるかもしれません。

ところが、ウイルスは持っていないのです。つまり、彼らは

自力でエネルギーを作る事が出来ないって事なのです。

次に細胞膜の有無があります。細菌は細胞膜を持っていますが、

ウイルスは細胞膜がありません。

ウイルスは増殖するには、寄生した細胞の中に入り、細胞に自分の

コピーを作らせますが、細菌は自分で増殖していきます。

次に大きさが違います。

ウイルスは、種類にもよりますが、インフルエンザウイルスで

直径80〜120ナノメートルです。細菌は黄色ブドウ菌株

(食中毒の原因になる細菌です)直径約1マイクロメートルです。

ナノメートルは100万分の1ミリです、マイクロメートルは、

1000分の1ミリです。

この事からいかにウイルスが小さいかわかりますね。

 

細菌 と古細菌の 違いはどこにある?

あまり聴き慣れない言葉ですが、古細菌という言葉を聞いた事はありますか?

私達がイメージする細菌、例えば大腸菌や結核菌、ビフィズス菌は、

真生細菌と呼ばれるものです。

その種類も多岐に渡ります。生息地もあらゆる場所にあります。

一方古細菌は、生物が生存し得ないような環境下に生息しているケースが

多いです。

古細菌も真生細菌程ではありませんが、多岐に渡るので、わかりやすい

物を例に上げますと、122度の高温でも生息可能なメタノピュルス・

カンドレリがいます。

水深2600メートルの熱水噴出孔から発見されたメタノカルドコックス・

ヤンナスキイがいます。

このように古細菌の多くは極限環境で生存できるのが特徴です。

構造も違います。

体の構造自体も細々と違いますが、細胞壁と呼ばれるものの構造が

違います。詳しく言うと、私もですが、読まれているみなさんも

頭から煙が出そうなので笑

細菌はエステル型脂質と呼ばれる構成、古細菌がエーテル型脂質で

構成されています。生命の始まりは古細菌から始まり、分化し、

真生細菌が生まれ、様々な種類の生物に進化していったと考えられます。

 

 

ウイルス の存在 意義ってそもそも何なの?

生物学的にはウイルスは自分でエネルギーを作り出せませんし、

細胞もありませんので、彼らは生き物ではありません。

ただ生物が存在する為には必ず必要なDNAと少しの構成物しかありません。

何故彼らは存在するのでしょうか?

一説によりますと、進化の過程でウイルスに感染し、生物のDNAが

一部変化する事により、進化が起こったと考えられています。

進化の過程の説は様々ありますが、ウイルス進化説は、例えば、

キリンは昔は馬の様に短かったが、餌の取り合いにならない高い木の

葉っぱを食べようと長くなったと聞いた事はありませんか?

それはキリンの祖先がウイルスに感染した為、と言われております。

あとは、人間は違う人の臓器などを移植すると拒否反応を起こしますよね?

何故かと言いますと、移植された体からすると、移植した臓器は自分の

体ではない異物に過ぎません。ですのでリンパ球は異物を排除しようと

攻撃をするのです。

しかし、妊娠中の母親は何故自分の体ではない、胎児を攻撃しない

のでしょうか?

それは、人の中に存在するウイルスの仕業と近年判明しました。

ヒト内在性レトロウイルスのシンシチンという膜が母親のリンパ球

をブロックし、反面、胎児の成長に必要な、酸素や栄養は通過

させているのです。

このように、ウイルスと言うと、悪の塊のようなイメージですが、

一方で恩恵を与える種類もあるのです。

そして彼らは自力で増殖出来ません。何かに寄生をしないと、

自らのDNAを残せないのです。

例えば天然痘はすでに地上よりなくなった病気です。

天然痘ウイルスが病原菌です。

ヒトにしか感染しないため、私達がワクチンを作り、対策をした為、

1979年を最後に天然痘患者は出なくなりました。

インフルエンザもですが、予防接種があるように、一回罹患すると、

耐性ができ、病気にかからなくなります。

それでもインフルエンザが毎年流行するのは、DNAが去年と違う為

です。しかも、常に変異が起こっている為に、流行するのです。

存在意義とは、人間側の都合で良くも悪くもなってしまうのです。

彼らはただ彼らであるように存在しているだけなのです。