月の右下のとても明るい星は何?いつ見える?

太陽が沈んだ後の西空に、月と並んで明るく輝く星を見たことがありますか?

二つの天体が寄り添うように輝く様子は、かなり印象的な光景です。

この明るく輝く星について調べました。

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月の右下のとても明るい星は金星!

https://twitter.com/yukaron1/status/1457627537169735680?s=20

上の写真は2021118日の夕方に撮影されました。

月の右下に見えるとても明るい星、これは金星です。

夕方、西の空に見える金星は「一番星」「宵の明星」とも呼ばれ、日没後の空にひときわ輝いて見えます。

この118日の昼間には、金星食という珍しい天文現象が起きていました。

上の写真は、金星食が終わって数時間後の光景です。

118日に起こった金星食とは?

金星食とは、地球から見て月と金星が重なるために、金星が月に隠されて一時的に見えなくなる天文現象です。

月に隠されて太陽の一部が欠けて見えたり、あるいは太陽全体が見えなくなったりする「日食」は、広く知られている現象ですね。

同じように惑星が月に隠されてしまう現象が「惑星食」で、隠される惑星によってそれぞれ「水星食」「金星食」「火星食」「木星食」「土星食」などと呼びます。

 

金星食は珍しい天文現象で、上のツイートにもあるように、日本の広い地域で観測されたのは2012814日以来9年ぶりになります。

そして次に金星食を見られるのは15年後の2036年9月17日だそうです。

また、今回の金星食は昼間に起こりましたが、金星食が夜間に起こる場合もあり、夜間の金星食のほうが昼間よりはっきりと観察できます。

次に日本で夜間に金星食が起こるのは、42年後の2063年5月31日です。

金星食をとらえた動画・画像

月に隠されていた金星が出現する様子を撮影した動画です。

うっすらと見える月の後ろから金星が姿を現してきます。

金星が半月のように右半分だけ白く見えるのは、右側から太陽に照らされているためです。

 

118日、福岡や大分などでは金星が部分的に月に隠される、さらに珍しい現象が観測されました。

下の画像はその「金星の部分食」をとらえたものです。

半月状の金星が、まるで月に刺さっているかのように見えます。

出典:せんだい宇宙館

金星はいつ見える?

出典:中学理科:太陽系、月と金星の見え方(基礎) - 教科の学習

金星が見えるのは朝か夕方だけです。

金星は太陽を回る軌道が地球よりも内側なので、地球からは常に太陽側に見えます。

このため金星が夜中に見えることはありません。

一方、昼間は空が明るいので金星は見えなくなります。

したがって地球からは朝か夕方しか金星が見えないのです。

 

2021年12月ごろまでは、金星は夕方、西の空に見えます。

いわゆる「宵の明星」です。

その後2022年1月下旬ごろから、明け方の東の空に金星が見えるようになります。

これは「明けの明星」と呼ばれるものです。

金星は形も大きさも変化する

金星は太陽との位置関係によって満ち欠けして見えます。

これは月が満ち欠けするのと同様です。

一方、金星は月とは異なり、地球からの距離によって見かけの直径が大きく変化します。

地球からの距離が遠いときは、地球から見る金星は小さく、丸に近い形です。

地球に近づくと、金星の見かけの直径は大きくなりますが、形は欠けて細くなります。

 

金星の形や大きさの変化は、肉眼では金星が遠すぎるのでよくわかりません。

天体望遠鏡などで観察すると、金星の満ち欠けや大きさの変化がよくわかります。

月と金星が並んで見えるのはいつ?

出典:2021年12月7日 細い月と金星が接近 - アストロアーツ

月と金星は約1か月ごとに繰り返し接近するため、月と金星が並んでいる様子はわりと頻繁に観察できます。

2021118日の次に月と金星が接近するのは、同年12月7日です。

 

国立天文台のサイトでは、指定した日時・場所の星空をシミュレーションできます。

今日のほしぞら - 国立天文台暦計算室

いろいろと入力して試してみると面白いですよ!

月の右下のとても明るい星は何?いつ見える?まとめ

この記事では、2021118日に観測された金星食や金星がいつ見えるかなど、金星にまつわる話題をご紹介しました。

 

金星の英語名Venus(ヴィーナス)は、ローマ神話における美の女神の名に由来しています。

朝や夕方の空に輝く女神を探してみませんか?

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。