仮想通貨投資といえば、ハイリスク・ハイリターンで一攫千金を狙うものというイメージを持つ方も多いと思います。
そんな仮想通貨投資のイメージを根底からくつがえすローリスクで堅実な投資方法がステーキングです。
ステーキングにおすすめの仮想通貨やステーキングの税金・利回り・リスクについて調査しました。
※この記事の情報は2022年3月4日現在のものです。
仮想通貨のステーキングとは?
ステーキングとは、特定の仮想通貨を保有することで継続して報酬がもらえる仕組みです。
ある一定額以上の仮想通貨をブロックチェーンのネットワークに一定期間以上預けることでネットワークの管理に貢献し、見返りとして仮想通貨を獲得できます。
銀行口座に預金することで利子がもらえるのに似た感じです。
仮想通貨のステーキングには、次のようなメリットがあります。
- 保有しているだけで収益が期待でき、ローリスク
- ステーキングサービスを利用すれば知識がなくても簡単に始められる
- 利率が高く、資産が増えやすい
ステーキングは仮想通貨を保有しているだけで資産が増えるので、仮想通貨を売買して差額で稼ぐよりもローリスクで、時間や手間もかかりません。
専門知識のない初心者でも、仮想通貨取引所が提供するステーキングサービスを利用すれば、簡単にステーキングに参加できます。
ただ、取引所のステーキングサービスでは報酬から手数料が差し引かれるので、より多くの報酬を受け取りたければ個人でステーキングを行うほうが良いかもしれません。
利率に関しては後ほどステーキングの利率・利回りは?でご説明します。
ステーキングにおすすめの仮想通貨ランキング
ステーキングはコンセンサスアルゴリズムにPoSを採用している一部の仮想通貨で行われます。
ビットコインのようにPoWを採用している仮想通貨はステーキングの対象になりません。
ステーキングができる仮想通貨をランキング形式でご紹介します。
1位:イーサリアム2.0(ETH)
イーサリアムは時価総額でビットコインに次いで世界2位の仮想通貨で、契約を自動的に実行する「スマートコントラクト」が最大の特徴です。
2022年2月4日に仮想通貨取引所クラーケン・ジャパンが、イーサリアムのステーキングサービスを開始したと発表しました。
fa-caret-rightクラーケン・ジャパン、イーサリアムのステーキングを開始|Payward Asia株式会社のプレスリリース
ただし現在進行中のイーサリアム2.0(合意レイヤー)のアップグレードが完了するまでは、ステーキングされたETHとステーキングによる報酬の出金や売却ができないので注意が必要です。
2位:エイダコイン/カルダノ(ADA)
エイダコイン(ADA)は、「カルダノ」というプラットフォーム上で利用できる仮想通貨です。
公式ウォレットを利用してステーキングすれば、ステーキング中でも自由にADAの送金・入金ができます。
海外の仮想通貨取引所Binance(バイナンス)がADAのステーキングサービスを提供していますが、Binanceのロックステーキング(定期ステーキング)を利用した場合は、一定期間ADAがロックされて売買や送金ができません。
3位:ポルカドット(DOT)
ポルカドットは異なるブロックチェーンをつなぎ合わせて相互運用できるWeb世界の実現を目指すプロジェクトです。
ポルカドットのステーキング年利は約14%と、他の仮想通貨に比べて高利率なのが魅力です。
仮想通貨取引所Binanceがポルカドットのステーキングサービスを提供しています。
4位:テゾス(XTZ)
テゾスは、バグやエラーに強い独自のスマートコントラクトが特徴の仮想通貨です。
国内の仮想通貨取引所ではGMOコインがテゾスのステーキングサービスを提供しています。
GMOコインでのステーキングは1XTZ(369円)から始められ、テゾスを購入して保有しているだけで自動的にステーキング報酬が自分の口座に振り込まれます。
ステーキングを始めるための面倒な手続きは必要ありません。
便利でお得なGMOコインのステーキングサービスですが、2022年3月からは手数料がかかるようです↓
fa-caret-rightステーキングルール変更のご案内 | ビットコイン・暗号資産(仮想通貨)ならGMOコイン
5位:IOST
IOSTはビットコイン、イーサリアムに続く第3世代のブロックチェーンを目指して開発されました。
格闘家の朝倉未来さんがIOSTへの投資で「億り人」になったことでも有名です。
国内の仮想通貨取引所では、OKCoinJapanが2022年1月からIOSTのステーキングサービスを提供しています。
ステーキングに税金はかかる?確定申告は?
仮想通貨のステーキングで報酬を受け取った場合、雑所得として確定申告が必要になる可能性があります。
- 所得税の雑所得に分類される
- 報酬を受け取った年の税金の対象になる
- 手数料などは経費にできる
雑所得に分類される
ステーキングで受け取った報酬は、所得税の雑所得というカテゴリに分類されます。
基本的に仮想通貨による取引全般から発生した損益は、すべて雑所得の扱いです。
報酬を受け取った年の税金の対象になる
ステーキングの報酬として仮想通貨を受け取ると、受け取った時点での時価がそのまま収益として計上され、税金の対象になります。
たとえば、2021年12月31日までがステーキングの計算期間で、2022年1月に振り込まれた報酬は、2022年分の税金の対象です。
手数料などは経費にできる
確定申告の際、ステーキングにかかる手数料や通信費は、必要経費として計上できる可能性があります。
収入から必要経費を差し引いた金額が、雑所得として税金の対象になります。
確定申告の計算が面倒という方には、税金計算を自動でしてくれるCryptactなどのサービスの活用がおすすめです。
ステーキングの利率・利回りは?
仮想通貨のステーキングは銀行預金よりも利率が高く、資産を増やしやすいのが魅力といえます。
たとえばステーキングにおすすめの仮想通貨ランキングでご紹介した仮想通貨の利率は次の通りです。
イーサリアム2.0(ETH) | 4.81% |
---|---|
エイダコイン/カルダノ(ADA) | 5.31% |
ポルカドット(DOT) | 13.92% |
テゾス(XTZ) | 5.47% |
IOST | 7.69% |
以下のリンク先で仮想通貨30銘柄のステーキング利率を確認できます。
fa-caret-rightステーキング一覧【リアルタイム】 | CoinPartner(コインパートナー)
ステーキングの年利は仮想通貨や取引所によって異なりますが、3~6%が相場とされています。
これに対して銀行の普通預金の年利は0.001%程度ですから、ステーキングの利率は銀行預金の3000倍以上です。
長期的に見れば、ステーキングは銀行預金よりもはるかにお得だと思われます。
ステーキングにリスクはある?
仮想通貨のステーキングには次のようなリスクやデメリットがあります。
- 一攫千金は期待できない
- 仮想通貨を自由に動かせない場合がある
- 仮想通貨の価値が下がることもある
一攫千金は期待できない
冒頭で述べたように仮想通貨投資には一攫千金のイメージがありますが、ステーキングで一攫千金を狙うのは困難でしょう。
ステーキングはローリスクで堅実な投資方法なのです。
仮想通貨を自由に動かせない場合がある
先述したBinanceのロックステーキングのように、ステーキングには多くの場合30日・60日などのロック期間が定められています。
期間中はステーキングしている資産(仮想通貨)の移動や売却ができません。
このため、ロック期間中に仮想通貨の価格が高騰、あるいは暴落した場合、分かっていても対処できないという事態に陥ります。
仮想通貨の価値が下がることもある
仮想通貨は価格変動が大きいので、ステーキングしている通貨自体の価値が下落してしまう可能性があります。
せっかくステーキングの報酬を受け取っても、仮想通貨自体の価値が大きく下がれば結果的には損です。
しかも先に述べたようにロック期間中で資産(仮想通貨)の売却ができない場合は対処のしようがありません。
ステーキングの途中解約も可能ですが、たとえばBinanceの場合、途中解約するとそれまでに受け取った報酬が全額失われる上に、ロックされた仮想通貨が動かせるようになるまで1日以上かかるようです。
以上のようにリスクやデメリットはあるものの、仮想通貨のステーキングは基本的には非常に優れた投資方法といえます。
仮想通貨投資に興味のある方は、ステーキングも選択肢の一つとして検討してみてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。