今更次郎ってなに?
現代文は得意でも古典は苦手と言う方がいますが、おなじ日本とは思えないほどに全く異なる言葉が使われているのです。
文法もまた違った独特のものがあって躓いてしまうのもわかりますね。
「いとおかし」の時代ほどではありませんが、昭和や平成と令和でも使われる言葉に変化あり。
さらに最近は流行が次々と移り変わっていくし、テレビではなくSNSで発信される言葉なんてのもあるので年配の方はもちろん当の若者たちだって付いていくのが大変なんじゃあないですか。
ようやく自分も当たり前に使うようになったかと思いきや、あっという間に死語となってしまいます。
ところで、年配の方で「今更次郎」なんて言ってるのを聞いたことはありますか。
元となるのは小柳ルミ子さんという歌手の方の歌う「今更次郎」という曲です。
「ジロー」はなんとなく頃が良いからと付け加えられているだけで、「今更だよ」という意味です。
「オッケー」と言えばいいだけなのに「おけまる水産よいちょまる」なんて言ってるギャル言葉と似通ったものがありますね。
時代は巡るのです。
「二年前の雨の降る夜にあたしの手を振り払って出て行ったあなた。部屋の隅に飾ってるあなたの写真を泣きながら破ったなんて日もあったっけ」なのに「今さらジロー好きだと言わないでよ」「あたしを捨てて他の女を愛したくせに、今更ジロー罪だよ」といった歌詞の曲、雰囲気はわかるでしょうか。
この歌が流行した時代には流行っていましたから、当時の若者らはこぞって使っていたものでした。
それともそんな言葉があったからこそ歌の歌詞として利用されたのか。卵と鶏のどちらが先かまではわかりません。
「今更ジロー・坂上ジロー・轟ジロー」とかいう替え歌もあったみたいですよ。
今よりも流行の移り変わりがのんびりとしていた時代ですから、日々使用していた間にすっかり口ぐせになってしまったのかもしれませんね。